思えばもう10年

忘れもしない1994年5月1日 F1 WORLD CHANPIONSHIP 第3戦サンマリノグランプリ決勝日。
予選日から波乱のグランプリであった。バリチェロがフェンスに激突し負傷。ラッツェンバーガーが壁に
激突死。ただならぬ雰囲気の週末。いやなことは続くもので、それがセナの身にふりかかるとは・・・。


決勝レース7周目。タンブレロを300km/hオーバーで走るセナがそのままコンクリートウォールに激突。
その映像は後続のシューマッハオンボードに映っている。午後2時17分。
衝撃的だった。その後の映像で、ぐったりしているセナの首が動いたような気がした。
「まだ大丈夫かも」誰もが思うことであった。


この時のTV中継のことはどういう順序だったかよく思い出せない。レースはもちろん録画であった。
一般のニュースで先に死が報じられた(ような気がするが)かもしれないが、それはもちろん知らず、
レース中の事故を見て驚愕したと思う。その中継は再開したレースを終えた後も延長され、現地時間午後6時40分、
セナが死んだと伝えられ川井ちゃんや今宮さんらが泣いていたように思う・・・。
もちろん俺も泣いた・・・。


翌日スポーツ紙の1面はセナの死が各紙ともトップであった。買ったような気もするが手元にはない。


89年の日本グランプリを見てセナを知ってF1を見るようになり、約4年。短いように思えるがとても楽しかった。
とにかく速かった。予選60分の間のラスト5分にコースにでてPPを獲っていくあの凄さは誰もかなわないように思える。
予選を見ていて、コーナーに入るスピードが見た目にも速い時があり、そういうときは決まって時計はマイナス表示。
他のドライバーのタイムをあっさりと塗り替えてしまう。


通算65回のPPは誰にも破って欲しくないものだが、現役であるシューマッハが55回だったような気がする。
あと10回は今年か来年には獲ってしまうような感じである・・・。
王の年間ホームラン記録が55本。それを破りそうな相手には四球攻め。美しくないやり方と思っていたが、
このPP記録に関して、同じような感じである。シューマッハには破って欲しくない気持ちでいっぱいだ。
セナの速さの証明でもあるPPは永遠に1番であって欲しい・・・。